_/_/_/_/_/ 真善美メールマガジン No.047 _/_/_/_/_/_/_/_/

_/_/_/ 心を豊かにするためのヒントと
_/_/_/ 心を豊かにするビジネスとその成功要因について
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_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2008.02.24 _/_/_/


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心を豊かにするヒント
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■前回、

人間の歴史は
私と私以外を区別し、人間と自然とを区別し
一方が他方を克服しようとすることで発展してきた

そのために永遠に欠乏感、不満感を覚えてしまうが
その境界線は人間が頭の中で引いたものに過ぎない

ということを書かせていただきました。


引き続きこの点について考えてみたいと思います。



■すべてに境界をひく考え方は、
私たちの頭の中に、あまりにも当然のものとして
しっかりと組み込まれているため、

境界が無い、という発想に立つと
あらゆる物事を再考しなければならなくなります。


私自身は、真理の追究そのものよりも

【その真理によって、人がより幸せに生きることができ
世の中がより良くなること】

が大切であると考えています。


そのため、哲学的な探求そのものよりは
境界が無い、という視点に立つことで
私たちの生き方、考え方がどのように良く変わっていくのか
を追究したいと思います。



■私たちは無意識のうちに
満足と不満足の間に境界線を引いてしまいます。


しかしよく考えてみれば
満足と不満足の間の境界線も明確ではありません。


絶対的な満足や絶対的な不満足というものはなく
あくまで自分が勝手に境界線を引いているだけです。


だからこそ、どんな状態であっても
「無い」ことに意識を向ければ不満になり
「ある」ことに意識を向ければ満ち足りた気持ちになります。


これは、すべては心のあり方次第、という真理にも通じます。



■しかし現代の経済社会では

お客様に不満を抱かせ、不安な気持ちにさせ
欲求を無理に喚起させたうえで
その不満を解消する商品やサービスを売る

という手法が一般化されています。


満足と不満足の間に境界線など無いはずなのに

ある状態を満足
そうでない状態を不満足として区分し

現在の状況を不満足として
それを克服しなければ幸せになれない

という恐怖心を煽っています。


卑近な例ですが
勝ち組と負け組といった区分や
セレブや富裕層といった概念も同じです。


勝ち組や負け組という用語自体
宇宙の真理から見れば取るに足らないものですが、
改めていうまでもなく、両者の間に境界線などありません。


人が勝手に境界線を引いているだけです。



■私たちの周りにモノは溢れかえっているのに

最新のトレンドの商品を持っているのが勝ち組・セレブで
持っていない人は不幸で恵まれていない

と、現状を無理やり「不満」の領域に押し込んで

その不満を克服すれば幸せになれますよ
というように誘導していきます。


たしかに、その商品やサービスを手に入れれば
不満は一時的に解消されるかも知れません。


しかしせっかく「満足」の領域に来たと思っても
その中でまた満足と不満足の境界線が引かれてしまい、

次の新しい商品やサービスを購入しなければ不満でしょう
と誘導されます。



■このようなマーケティングの手法は
企業に一時的な利益をもたらすかも知れませんが
不満が恒常化されるシステムでもあります。


これだけ経済が発展しモノが溢れているのに
人々の心は豊かにならず、むしろ不安に追い立てられているのは
こうしたシステムが経済全体を支配しているからです。


人はどのような状況であっても
必要なものはすべて自分に与えられています。


そのことに気付けば
人は常に満ち足りた気持ちになることができます。


それなのに
満足と不満足の境界線を引き
不満足を克服することが善とされることで
現状に常に不満を抱いてしまう状況に陥ってしまうのです。



次回に続きます。