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_/_/_/_/_/ 真善美メールマガジン No.046 _/_/_/_/_/_/_/_/
_/_/_/ 心を豊かにするためのヒントと
_/_/_/ 心を豊かにするビジネスとその成功要因について
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_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2008.02.17 _/_/_/
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心を豊かにするヒント
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■前回、
人間の歴史は
境界線を引き、両者を対立させ
一方が他方を克服しようとすることで発展してきた
しかし、常に克服すべき対象が存在するため
永遠に満たされることなく、
欠乏感、不満感を覚えてしまう
ということを書かせていただきました。
この点についてもう少しご説明したいと思います。
■私たちは、無意識のうちに、
物事に境界線を引いて、一方が他方を克服する
という世界観に慣らされてしまっています。
境界線を引いて区別し対立することが
あまりにも当然の前提とされているために
そうでない世界を考えることが難しくなってしまっています。
■たとえば、私たちは
私と私以外は別のものである
と考えます。
主体と客体とを切り分けるという考え方によって
客体を分析対象とし、支配し征服することで
近代文明は発達してきました。
しかしよく考えてみると
私と私以外の境界は
実は明確ではないことに気付きます。
■皮膚の内側と外側で区分するというのは
医学上は正しい境界です。
しかし人間が発するエネルギーが
皮膚の境界を越えて伝達するのは
様々な分野で実証されています。
また、私と私以外の境界線として
自分の意思で動かすことができる範囲
というものもあるでしょう。
そうした考え方は、合理的なように思えますが、
それでは、自分が愛情を込めて育てた植物が
そうでない植物よりも良く育つ現象を説明できません。
■そもそも人間は、周囲から多くのエネルギーを受け取り
エネルギーを返していくことで、生きています。
そのようなエネルギーのやり取りに着目すれば
エネルギーのやり取りをする周囲の空気も自分の一部であり
かつ自分も周囲の一部である
という、主体と客体の境界が無くなる感覚に気付きます。
これは
般若心経における色即是空
禅における主客一如
と同じ境地です。
自然から与えられ、返していく、という
人間としての本質的な営みに着目すれば
私と私以外を区分する考え方は絶対的なものでない
ということに気付くはずです。
■かつては人間も、そのような感覚を持っていました。
人は自然の一部であり、自然も人も一体であるという感覚が
自然に対する畏敬の念、感謝の念になっていました。
しかし人が自然を切り離し、支配し征服する対象にしたことで
近代文明は高度に発達しましたが、
人は孤独と不安に苛まされることになってしまいました。
■何も境界線を引くことが悪だと言っているわけではありません。
境界線を引くことで、論理的な分析が可能になり、
合理的な判断が可能になります。
しかしその境界線は
あくまで人間が勝手に引いたものに過ぎない
と自覚することが大切です。
宇宙の真理の元では
はじめから境界線など無かったのです。
そう考えれば
無意味な孤独感や不安を感じることは少なくなるはずです。
次回に続きます。